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CHROTOワンマン「GENOCIDE!!」

こんにちは、ひでです。

2月26日は、CHROTOというバンドのワンマンLIVEに行ってきました。

CHROTO
http://chroto.info/

クロト、と読みます。

彼らは、私の後輩というか、弟みたいなやつらです。
数年前まで妹のなおが、CHROTOの前身にあたるバンドのスタッフをやったりしていた関係で、知り合いました。
2007~2009年に、私が英樹と雄太郎と3人でルームシェアしてた「セイザ新宿」にも、ちょいちょい遊びに来てたり。
私がセイザから引っ越す際にもガッツリ手伝ってくれたり、一人暮らしになってからも遊びに来たり。
まぁそんな感じで、音楽から入ったわけではなく、最初は友人として仲良くなりました。

そんな縁があって聴くようになった、CHROTO。
しかし、ただ友人だから聴いている、というわけではありません。
彼らの音楽、カッコイイんです。

百聞は一見にしかず……いや、この場合は「百読は一聞にしかず」とでも言うべきか。
ぜひ一度、聴いてみてください。

【Youtube】CHROTO /『(Dream is)DESTINY』 (Music Video)(転載)。

陽と陰、とすべてのものをザックリと二つに分けてしまうのも乱暴だとは思うけど、あえてその二極に分けるとすれば、CHROTOの音楽は完全に「陰」に属するだろう。
もちろん、ROCKという音楽ジャンルに分類される彼らの楽曲は、破壊力のあるドラムやベース、ギターによる爆音の上に成り立っている。
しかしそれでいながら、VOCALの糸菌が紡ぎ出す歌詞と旋律は、愁いを帯びた美しさをもたたえているのが特徴だ。
例えるならそれは、峻厳な高峰の残雪の上で、静かにたたずむ硝子細工のようなものかもしれない。
あるいは冬の間、短い時間だけ現出する雪原の只中で、激しい風雪にさらされながらも立ち続けている、繊細な樹氷のような。
激しさと美しさという、一見すると相反するようにも思える要素を(彼らなりのまだ荒削りで危ういバランスの上ではあるけれど)両立させているバンドなのだ。

そしてまたこれはとても不思議な感覚なのだが、彼らの楽曲を聴いていると、いつか遠い昔に聴いたことがあるような、そんな懐かしさをふと見出す瞬間がある。
端的に表すなら、どこかで耳にした古い歌謡曲のワンフレーズが、突然フラッシュバックするような。
断っておくが、彼らが過去の名曲を巧妙に模倣しているわけではない(それは彼らの楽曲を聴いてもらえれば自明の理である)。
ところが、なぜか懐かしさを感じるメロディーが随所に散りばめられているのだ。
それはきっと、長い時間をかけて蓄積された「日本独自の楽曲」の根底にあるリズムのようなものなのだろう。
つまりそれは、海外輸入されたアリキタリな安っぽいロックや、さらにそれを真似て作られた粗雑なコピー品などではなく、彼らが自らの内面から聞こえてくる純粋なリズムやメロディーと真剣に向き合い、音の一つ一つを丁寧に拾い上げて楽曲を生み出していることを表している。
だからこそ彼らの楽曲は、日本人のDNAの奥底に刻み込まれたリズムと時に合致し、ある種の懐かしさを感じさせるのではないか。
その意味において、これもまた手垢がついた言葉ではあるが、彼らの楽曲を指して「ポスト歌謡曲」と呼ぶのは、とてもシックリと馴染むように思える(たしかこれは、彼らの前身バンドの自己紹介文か何かにあった一語だったと思うのだけど……)。

……っと、ちょっと堅苦しく書いてみましたが(笑)まぁ簡単に言うと「CHROTO」は、友達だからとかじゃなくて、万人にオススメできるバンドですよ、ということです!

そんなわけで(?)2月26日のワンマンLIVEの写真をペタリ。

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VOCALの糸菌。
歌ってるときは堂々としてるくせに、MCになると弱い。
そしてステージを降りて会話すると、もっと弱々しい。笑
でもよくよく話してみると、こっそり芯の強さも隠し持ってるやつです。

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GUITARの高橋。
私たちの友人界隈では、なおが呼んでたアダ名の「ハンバーグ」として定着しています。笑
自他ともに(?)シャベリが達者だと思ったり思われたりしてるくせに、なぜかあんまりステージ上では話さない。
バカなんだけど、なかなかカッコイイギターを弾くんです。

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BASSの西野。
CHROTOのリーダーとして、LIVE中のMCはもっぱら彼がしゃべります。
ハッキリ言ってシャベリが上手いとは思えないけど、彼独自のナルシシズムと、多少のスベリなど歯牙にもかけない鈍感力で、無理矢理にでもステージを盛り上げるのが得意技です。笑
最近は作曲者としても前面に出てきていて、最近出たアルバムにも何曲か入っています。

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DRUMの大津。
彼は去年CHROTOに加入したばかりなので、私はあんまり話したことはありません。
でもちょっとだけ話した感じでは、図体のデカさとは裏腹に(?)とても気遣いのできるいいやつ、という感じでした。
CHROTOの楽曲によく合った、激しさと繊細さを兼ね備えつつも、必要以上には目立ちすぎずに前衛3人を引き立てるドラムを叩いています。

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2月26日は平日だったので、客の出足はソコソコだったけど、ワンマンらしく普段は演奏しないような曲も飛び出して、とても良かった。
ちなみにLIVEのタイトル「GENOCIDE!!」は、ルガール・バーンシュタインさんの某カッターとはおそらく関係なく、彼らの代表曲の一つ「ジェノサイド」から来ています。
この曲は、アニオタであることを公言しているVOCAL糸菌の心を大きく揺さぶったであろう大事件をモチーフにした曲です。
きっと、黒夢の清春氏がある事件に感化されて「少年」を書いたときと、同じようなイメージなんじゃないかな。
あまり表だっては言えない(twitterとかで書いたらきっと炎上する)ような感情も、歌詞のあちこちに散りばめられているように思います。

しっかしLIVEの写真って、照明はビカビカ変化するわ、ハコの中は常に暗いわ、演者は動き続けるわ、撮るのムズいっすね……特に後ろの方からだと、私は背が低いし、ほかのオーディエンスも写り込むから無理ゲーだー。
もっとちゃんとしたカメラマンが撮った写真が、彼らのサイトに貼ってあります。

彼らは去年、初の全国流通盤となるアルバム「CHROTO」をリリースしました。

アルバム特設ページ
http://chroto.info/pc/comment.html

アルバム試聴版の動画も、ぺたり。

【Youtube】CHROTO 1st ALBUM『CHROTO』試聴版(転載)。

8曲入りで1,000円と格安なので、試聴版で気になった方は、ぜひお手にとってみてください。
私は「その価格設定は弱気すぎじゃねーか?」と言ったんだけど、「名刺がわりの初アルバムなので多くの人に聴いてほしくて、この値段にしました!」と言ってましたよ。

……ふー、だいぶステマ(と呼ぶのも憚られるくらいの宣伝。笑)してやったぜ。
でも本当に曲はどれもカッコイイから、オススメです!
あいつらは激しくバカだけど、音楽と文章というフィールドは違えど「クリエイターとして、自分の作品に人生を賭けて勝負してる」という点では私よりも先を行っているし、刺激になっています。

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やつらに負けないように、がんばらなきゃね!!