こんにちは、ひでです。
サンパウロを離れて、リオデジャネイロに向かう前に、一つ書いておかなきゃいけない出来事がありました。
ブラジルで、ぺんすけに友達ができました！
ピッピくん。
Facebookでは先に写真が出てたんだけど……サンパウロの宿「The Connection Hostel」で会った、日本人旅行者のYukaさんが連れていた子です。
この写真は、Yukaさんが撮ったもの。
Yukaさんは私よりも早く旅に出ていて、世界一周中の女の子です。
勝手にブログのリンクを貼っちゃおう。
ぺたり。
INTERSECTION
このブログはあんまり更新されてないけど（笑）Facebookにはたくさん写真を載せたり、ほかの人に載せられたり（？）しています。
さらに「The Connection Hostel」ではもう一人、Yukaさんとは旧知の間柄らしい、陽平くんとも知り合いました。
しかし2人の写真は撮り忘れてしまった……陽平くんもYukaさん同様、Facebookにたくさん写真を載せているので、FBやってる人はそちらを見てみてください。
FBやってない人は……また今度、私が彼らと再会するときまで待っててください。
すみません！
さて、そんな出会いもあったサンパウロ。
そろそろ次の街・リオデジャネイロに向かいましょう！
長距離バスターミナルのある「Tiete（チエテ）」駅へは、メトロでわずか2駅。
東洋人街・リベルダージに行ったときに、通り過ぎた駅です。
リオへのバスは毎日30分間隔くらいで出ているので「まぁ準備ができたらテキトーに行けば大丈夫だろう」と宿でのんびり朝飯を食ってたら、テレビで何やら見覚えのある景色が流れていました。
女性レポーターが深刻な表情で「なんちゃらかんちゃら（ポルトガル語）、サンターナ、なんちゃらかんちゃら（ポルトガル語）」とまくしたてています。
「サンターナ」というのは、宿の最寄り駅。
あー、このテレビに映ってるのは、昨日リベルダージに行ったときに乗ったメトロの駅だ。
おや、パトカーがどんどん乗り付けてる。
この緊迫した雰囲気は……サンターナ駅で何か良からぬことがあったのか！？
宿のスタッフ・ラファエウに「今日、これからメトロでチエテに行って、長距離バスでリオに向かうつもりなんだけど……何かあったの？」と聞くと、「ストライキだよ」との返答が。
どうやら、日本でも盛んに報道されてた「ワールドカップ反対ストライキ」が起きて、サンパウロのメトロは全線ストップとのこと。
あちゃー、なんてこった！
昨日は普通に動いてたのに。
どうするかな……と思案していると、ラファエウは「路線バスなら動いてるから、それでチエテに行けるよ」と、あっさりと解決策を提示してくれました。
というわけで、メトロより少し分かりづらかったけど、周囲の人に教えてもらいながら、路線バスで長距離バスターミナルに到着！
長距離バスターミナルには多くのバス会社が入っていて、こんな風にブースを構えています。
ブース上部の看板に行き先が書かれているので、その看板を見ながら、自分が行きたい場所へのバスを出している会社を探します。
まぁ案内所で聞いてもいいんだけどね。
リオデジャネイロへのバスを運行しているブースは、あっさりと見つかりました。
ブースでチケットを買って、待ち時間の間、ターミナル内をうろついていると……ムムッ！
これは……ゲーセン！笑
何度かこのブログで書いていますが、私は1995年の格闘ゲーム「KOF95」が大好きで、出発直前まで日本でやったりしていました。
どれどれ、ブラジルの格ゲー事情はどんなもんかな？
ほう！
ほほう！
KOF2005ですか。
それにしても、このレバーは使いづらそうだなー。
こんなん見てるうちに（笑）バスの時間になりました。
いざ出発！
行き先も確認。
ちゃんと合ってますね。
サンパウロからリオへは、たしか6時間くらいだったかな。
体感的には、わりとすぐ着く感じです。
前回・2003年の南米放浪時、もっとも長く滞在したのがリオでした。
そもそも当時、南米に来た目的の一つが「ブラジルのリオデジャネイロに一カ月住んでみたい」だったのです。
結局、リオには35日くらい滞在して、いろいろと遊び回りました。
もう本当に、リオにはたくさんの思い出があって……今は、すべてが輝いていたように感じます。
サッカーの聖地・マラカナンスタジアムに行ったり
世界的に有名な「コルコバードの丘」のキリスト像を見たり
これまた有名な「コパカバーナ」や「イパネマ」のビーチでスイカ食ったり
もっと宿に近いビーチの「フラメンゴ」でビーチサッカーしたり
近所の少年サッカーチームに混ぜてもらって、週3回の練習にガッツリ参加したり
月～金まで週5回みっちり、ブラジル独自の格闘舞踏「カポエイラ」の道場に通ったり
カポエイラの道場仲間の誕生パーティーに呼んでもらったり
ぺんすけの8歳の誕生日を、ささやかながらお祝いしたり
宿で苦労しながらソーメン作って食ったり
最後には、信頼してた日系人の詐欺師に騙されたりもしたっけ。
ほかにも写真にはマトモに残ってないけど、行きつけのメシ屋、有名な宝石店「アガスターン」、今も愛用してる水着を買ったのもリオだった。
リオに向かうバスの車中で、たくさんの思い出が甦ってきて。
こんな、青臭い文章を書いたりしていました。
今回はいつもと少し趣向を変えて（？）これで終わりにしようと思います。
サンパウロから、リオデジャネイロ行きのバスに乗る。大きな荷物を積み込み、座席に身を預けて、さらに背もたれを傾ける。こんなときは、自分の背が低くてよかったと思う。
これで、次にバスを降りるときには、もうリオだ。
リオ。ああ、リオデジャネイロ！
11年前の輝かしい記憶が、僕の胸を一杯にする。この11年間、いったい何度思い出しては懐かしみ、その甘やかで切ない郷愁に浸ったことだろう。
リオで過ごした一カ月あまりの間、その時間は僕にとってまさに黄金の日々だった。もちろん、常に笑顔だったわけではない。カメさんと喧嘩して2日くらい口を利かなかったことだって覚えているし、ゴウさんが失恋を理由にメールの返事を寄越さなくなったのもこの頃だし、「先生」と呼ばれていた詐欺師に数万円くすねられたのだって、全部リオでの出来事だ。
それでも僕にとって、リオで過ごした2003年の10月は、まごうことなく黄金の日々だった。今、その同じ場所である街に向かうバスに乗った今ですら、目を閉じればあの日々が甦ってくる。
まぶしい陽射しを照り返す海、惜しげもなく肢体をさらす美女たち、遠くに霞む奇岩ポンジアスカル。ずらりと並んだサッカーコート、無垢な眼差しでボールを追いかける少年たち、それに混じって汗を流す僕。ブラジル特有の格闘舞踏カポエイラの道場では、みんなが温かく迎えてくれて、共にジョーゴをした。
リオデジャネイロの記憶は、いつも僕の胸を幸せで一杯にし、同時に狂おしいまでの切なさをももたらすのだった。
そのリオに、とうとう僕は帰ってきたのだ。それも、あのころ欲しかったものを両手一杯に抱え込んで。
この11年間、僕なりに一所懸命に生き抜いて、色々な準備をしてきた。あの頃、一番欲しかった時間とお金は、ありったけかき集めてきた。生活に必要なこまごました物たち――よく切れる爪切り、醤油、針金ハンガー、折り畳みバケツ、小型の空気入れなど――も、思い付く限り詰め込んできた。
そして何より、今はまだ合流できていないけれど、いつも傍らにいてくれて、苦楽を共にする最愛の女性までも。
あのころ欲しかったすべてを手に入れて、僕はリオに戻ってきたのだ。
さあ、これから始めよう。懐かしい黄金の日々をもう一度なぞり、そうしてあのとき無念にも中断せざるをえなかった旅の続きを。
そう、この11年の間、きっと僕はこのために生きてきたのだから。さあ、リオデジャネイロだ！