こんにちは、ひでです。
リオにいる間は、宿「Rio Hostel」から近かったこともあり、コパカバーナのビーチが会場である「FAN FEST」にたびたび足を運びました。
とりわけ開催国である地元・ブラジルの試合は、やはり他の国の試合とは雰囲気が違いました。
準々決勝「ブラジルvsコロンビア」と、準決勝「ブラジルvsドイツ」の2試合の様子を、まとめてレポートします。
まずは7月4日の準々決勝、コロンビア戦。
FAN FESTの会場入口です。
前にたむと来たアルゼンチンvsスイスのときとは比べものにならない観客の多さ。
入場待ちの行列も、かなりの長さでした。
リオのFAN FEST会場はかなり広くて、入場ゲートをくぐっただけではスクリーンすら見えません。
歩きづらい砂浜を、けっこう歩く必要があります。
さぁ、いよいよ選手入場です。
エース・ネイマールが映し出されると、観客のテンションもヒートアップ！
動画もアップしてみました。
【Youtube】20140704 01 W杯・ブラジルvsコロンビア、選手入場＠FIFA FAN FEST。
ブラジル人は、花火や爆竹が大好き。
派手な音がするので、慣れないうちはビックリします。笑
ブラジルの国歌斉唱も、動画で。
【Youtube】20140704 02 W杯・ブラジルvsコロンビア、ブラジル国歌斉唱＠FIFA FAN FEST。
観客も大合唱！
このブラジル国歌、カッコイイよね。
試合は、開始早々にブラジルが先制。
ネイマールのコーナーキックを、キャプテンのチアゴ・シウバが決めます。
さらに後半、やや遠目の位置からのフリーキックを、ダビド・ルイスが強烈なブレ球シュートで沈めて追加点。
これで2-0となり、勝負あったかと思われましたが、コロンビアはハメス・ロドリゲスがPKを決め、2-1と追いすがります。
終了間際には、コロンビアのスニガがネイマールに対して後ろから膝蹴り。
ネイマールが担架で運ばれる事態となり、FAN FESTの会場内も一時騒然となりましたが、試合はそのまま2-1でブラジルが逃げ切りました。
【Youtube】20140704 03 W杯・ブラジルvsコロンビア、試合終了＠FIFA FAN FEST。
ネイマールの容態は心配されましたが、ブラジルが勝って準決勝に駒を進めたことで、FAN FESTの会場内には大きな混乱はありませんでした。
というよりも、みんな勝利に酔いしれていました。笑
まぁ試合直後は、まさかネイマールが骨折してるとは思わなかったし。
私個人の思いとしては、日本vsコロンビア戦でコロンビア人を好きになったので少し複雑な気持ちもありましたが、やっぱり地元のブラジルが勝ってホッとしました。pen
さて、次は7月8日の準決勝、ドイツ戦です。
ところが、ブラジルのエースFWネイマールは骨折で離脱、コロンビア戦で先制ゴールを決めたキャプテンのDFチアゴ・シウバは警告累積で出場停止。
攻守の要を両方とも欠き、ブラジルはこの大一番を文字通り「飛車角落ち」で戦わなければなりません。
もともとスター選手が少ない、今回のブラジル代表。
試合前日のテレビ番組などでは、キャプテンとともにDFラインを引っ張り、コロンビア戦でスーパーフリーキックを決めたダビド・ルイスばかりが取り上げられていました。
まったく攻撃陣にスポットが当たらない、華のないセレソン・ブラジレイラ……テレビを見ながら、なんとも淋しい気持ちになっていました。
ともあれ、試合当日。
この日は、私の始動が少し遅かったこともあり、会場が満員で入れませんでした。
あちゃー。
でも、同じように会場に入れなかった人もたくさんいます。
いやむしろ、入れなかった人の方が多かったんじゃなかろうか。笑
そんな彼らと一緒に、会場の外側から観戦しました。
【Youtube】20140708 01 W杯・ブラジルvsドイツ、ブラジルの国歌斉唱＠FIFA FAN FEST。
こんな感じで、会場の外からはちょっと斜めの角度になるものの、試合の映像はちゃんと見えました。
……そう、映像はちゃんと見えた、のですが。
むしろブラジルのサポーターにとっては、見えなかった方が良かったかもしれない。
こんな虐殺劇は。
ご存じの通り、試合は一方的なドイツペースとなりました。
ブラジル代表は、0-2と2点のリードを許した時点でチームが崩壊。
完全に集中力を失い、立て直せないまま続けざまに失点を重ねて、前半が終わった時点でなんと0-5という信じられないスコアになってしまいました。
【Youtube】20140708 02 W杯・ブラジルvsドイツ、ハーフタイム＠FIFA FAN FEST。
あまりの衝撃に、思わず独り言をブツブツつぶやいてます。苦笑
不甲斐ないセレソン、逆にその隙を見逃さないドイツ。
両者の差は圧倒的でした。
チームとしての完成度もドイツの方が上でしたが、それ以上に精神的なものが大きかったように思います。
やはりエースとキャプテンの不在は大きかった。
FAN FESTの（会場の外ではありますが）私の周辺では、途中から多くの観客がブーイングすることすら忘れて呆然自失、という感じでした。
早々と帰途につく人もいました。
しかし、悪夢はまだ終わりません。
後半、ブラジルはなんとか1点でも返したいと前掛かりになります。
その裏をドイツが巧みに突き、さらに2得点。
0-7。
もはや声も出ない。
終了間際、ブラジルのオスカルが1点返すものの、焼け石に水。
1-7という、まさに記録的な惨敗を喫したのでした。
【Youtube】20140708 03 W杯・ブラジルvsドイツ、試合終了＠FIFA FAN FEST。
どうしようもない負けっぷりに、私のまわりでは特に暴動なども起こりませんでした。
そりゃあそこまで蹂躙されたら、多少暴れたところで何も発散できないわな……。
追い討ちを掛けるように、試合後、リオは豪雨に見舞われました。
たまに降るスコールのような通り雨とは違い、延々と続く土砂降り。
まるでリオの空が、ブラジル代表の歴史的大敗を嘆いて号泣しているかのようでした。
私は食堂で遅めの晩飯を食べつつ空の様子をうかがっていたのですが、雨がやむ気配がなかったので、グチャグチャに濡れながら長い長い坂道を登って帰りました。
道がところどころで川や滝のようになっていたせいで、リオのセントロで買ったばかりのビーチサンダルを片方流され、紛失。
ブラジル国民ほどではないにしろ、私も暗い気持ちで眠りにつきました。